性器へのヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染症で大部分が性交あるいは、その類似行為(オーラルセックス等)で感染します。
HPVは接触により、皮膚や粘膜の微小な傷から侵入して表皮の細胞に感染を起こします。感染後、視診で観察できるまでは、3週間から8ヶ月間を要します。その為、感染機会あるいは感染相手を特定することができない場合が多いです。
【男性の場合】
陰茎の亀頭、冠状溝、包皮内外、陰よう、尿道口、肛門周囲、肛門内等に発症します。
病状が乳頭状、鶏冠状の外観を呈することが多いですが、初期の場合、突起状の小さな物もあります。時に多発、巨大化することがあります。
一般に自覚症状はありませんが、場合によっては痛みやかゆみが見られることがあります。
治療法
治療は、凍結治療、電気焼灼、レーザー治療、ポドフィリンや抗ガン剤の外用等があり、症状や患者様の希望により選択します。
治療上注意すべき点は、再発例が多く、3ヶ月以内に25%が再発するというデータもあります。繰り返し治療することが必要です。
【女性の場合】
大小陰唇、膣内、子宮頭部に発症します。また男性の場合と同様に、肛門周囲や肛門内、あるいはオーラルセックスにより口膣内に発生することもあります。
症状治療は男性の場合と同じですので、「男性の場合」を参考にしてください。特に女性の場合に注意したいのは、子宮頭部が HPVのターゲット臓器であるという点です。外陰部の尖圭コンジローマの患者様のうち、子宮頭部に病変を合併する場合が少なくありません。特に高リスク型のHPVが子宮頭部に感染した場合、子宮頭頚癌の発生を見る可能性があります。よって、高リスク型のHPVのDNA検査にて陽性の場合、注意深い観察と特には、細胞診によりフォローすることも必要です。
※補足
男女とも再発例が多いのがこの病気で特徴ですので、注意深く観察を続けることが大事です。最低3ヶ月は再発がないことを確認することと、パートナーの継続的な観察も必要です。
|